住宅区の一隅にあるこの納屋も、時代の変遷の中でさまざまに活用されてきました。かって水田地帯であった祖父の代には専業農家の仕事場として、父の代に兼業農家となり農機具倉庫として、そして私の代では納屋の外観を大切にデザイン事務所に再生、やがて現代住宅として次世代へと受け継がれるでしょう。納屋の歴史は時をきざみつつ、いつに変わらぬ静かな光を放つ家族史でもあります。

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